AIへテーマだけを渡すと、文章は早く出ても、読者の疑問とずれたり、確認していない説明が混ざったりします。MANABU WORK LABでは、これをプロンプトの長さだけで解決せず、企画、調査、執筆、編集を別の仕事として扱います。
この回の成果物は、公開記事ではありません。根拠と確認事項が分かるMarkdown完成稿を作り、次の画像入稿工程へ渡すところまでです。
企画担当が一文の編集方針を作る

最初に「誰の、どの疑問を、どこまで解決するか」を一文にします。キーワードや見出しは、その後です。
企画メモには次の6項目を置きます。
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 想定読者 | どの段階で困っている人か |
| 中心課題 | 読者が解決したいことは何か |
| 到達点 | 読後に何を判断・実行できるか |
| 対象範囲 | この記事で答える範囲 |
| 対象外 | 別記事へ送る内容 |
| 採用基準 | 自分たちが確認し、説明できる内容か |
検索語は読者の言葉を知る材料です。語句を何度も入れるためではありません。検索結果の構成を写すのではなく、公式資料、実際の疑問、既存記事との空白から必要な論点を決めます。
調査担当が主張と根拠を対応させる
調査では、先に記事の結論を飾るのではなく、本文で述べる主張ごとに根拠を残します。
- 変わりにくい基礎説明
- 日付によって変わる仕様、価格、制度
- 編集部が実際に行った操作と結果
- まだ確認できていないこと
外部仕様は公式の一次資料を優先し、URLと確認日を記録します。実践記録には「誰が、どの環境で、何をして、何が起きたか」が必要です。記録にない体験や数字は、文章を具体的に見せるために作りません。
調査不足は空欄として残せます。推測で埋めた完成文より、「要確認」と分かる原稿のほうが次工程で安全に扱えます。
構成担当が一章一問に整理する
AIには、読者、到達点、必須情報、禁止事項、出力形式を渡し、複数の構成案を出させます。採用するのは人です。
構成を選ぶときは、次を確認します。
- タイトルの疑問へ最後まで答えているか
- 読者が理解・実行する順番になっているか
- 一つのH2で複数の大きな論点を抱えていないか
- 前後の記事と同じ説明を再掲していないか
- 根拠のない章が紛れ込んでいないか
AIが提案した見出しを削ることも構成作業です。各H2に「この章で答える一問」を書けなければ、統合か削除を検討します。
執筆担当が見出し単位で初稿を作る
構成が固まったら、見出しごとに本文を作ります。AIへ渡すのは、その章の要点、使用できる根拠、前章で説明済みのこと、書いてはいけないことです。
初稿では、流暢さより検証可能性を優先します。出典が必要な主張には出典を付け、体験は事実として確認できる範囲に限定し、不明点は注記します。AIの出力に固有名詞、日付、機能名、成功結果が追加されていたら、原資料へ戻って確かめます。
同じ導入や結論を章ごとに繰り返す必要はありません。前章からのつながりを一文で示し、すぐ新しい情報へ進みます。
編集担当が内容を作り直す
編集は誤字修正だけではありません。企画へ戻り、記事全体を次の順で読み直します。
- 読者の課題と結論が対応しているか
- 各主張に十分な根拠があるか
- 「必ず」「誰でも」など、根拠を超える断定がないか
- 一般論を編集部の体験として書いていないか
- 章の順序と内部リンクが自然か
- AIが好む抽象的なまとめや同義反復が残っていないか
文章が整っていても、読者が次に何を確認するか分からなければ編集未完了です。反対に、短くても判断条件が明確なら、水増しする必要はありません。
役割間の引き渡しをファイルで固定する
口頭の「確認済み」では、どの版を見たか追えません。少なくとも次の成果物を残します。
| 工程 | 引き渡すもの |
|---|---|
| 企画 | 読者、課題、到達点、対象外 |
| 調査 | 主張と出典、確認日、未確認事項 |
| 構成 | H2・H3と各章の役割 |
| 執筆 | 根拠を反映したMarkdown初稿 |
| 編集 | 修正済み本文と残課題 |
完成稿にはfront matterでタイトル、slug候補、カテゴリー、シリーズ前後、統合元、要確認事項を持たせます。本文にH1を重ねず、WordPress側の投稿タイトルをH1として使える形にします。
Markdown完成稿の受け入れ条件
次の条件を満たしたら、第3回の作業は完了です。
- 読者と到達点を一文で説明できる
- H2ごとの役割が重複していない
- 変動情報に公式URLと確認日がある
- 体験、調査結果、推測を混同していない
- 未確認事項がfront matterに残っている
- 前後記事へのリンクIDが正しい
- 編集メモやプロンプト断片が本文に残っていない
- Markdownの差分を人が確認した
次の記事ID 93では、この完成稿へ画像を割り当て、WordPressへ下書き保存します。公開可否の検査は記事ID 128の役割であり、ここでは扱いません。
公式資料と確認日
- Google Search Central「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」(2026-09-07確認)
